私は思いつくと我慢ができない性質なので、単独行動が好き。
どんな所に行ってたっけ…と思ったのでつらつらと書いてみました。

●ひとり DE 映画鑑賞
思い立ったが吉日な人なので、観たいと思う欲求ゲージが平均値を超えると、ぱっと突然行く事が多いです。
そう言えば修羅場中、徹夜明けにフラフラしながら行くのも好きなよう。
面白くなかったら寝てやる!と思って行くんですが、アタリ多し。
土曜日には酒くさい中、子供にまじって「あらしのよるに」を鑑賞。号泣して「お姉ちゃんまた泣いてるよ」などと言われて恥ずかしかった。

●ひとり DE ショッピング
服に一目惚れする事が多いので、一度見初めた娘(服)に会いに何度か通い、水揚げする感じです。洋服とデートって感じです。ウキウキ度高め。

●ひとり DE 観劇 あーんど 美術館
観劇も美術館も結構ひとりで行きます♪(てか美術館はひとりがいい)。
最近だと『吉原御免状』がひとりでした。

●ひとり DE ご飯
食べたい時に食べたい物を食べるのが我が信条。
フレンチ、イタ飯、トンカツ、韓国料理、夜中の飲んだ後のラーメン屋…なんでも行きます。
ただ夜の焼肉、もんじゃ、鍋あたりはまだ未体験ゾーン…。(笑)

●ひとり DE ライブ&コンサート
ラルクが最初ひとりだったから味をしめました。
ひとりで行った方が大勢とお友達になれる気がします。

●ひとり DE オフ会
友達100人できました(笑)

●ひとり DE 銭湯
仕事で会社に泊まる時に行ったのが最初でしたが…。普通の日でもフラっと銭湯に行きます。
天井が高く、思いきり足を伸ばして入るお風呂は、のぼせにくく、上がった後もほかほか。
風呂上がりの珈琲牛乳はお約束だけど、幸せ度数はかなり高め。

●ひとり DE お散歩
真夜中に友達が寝静まった後とか、明け方に、ふらりとひとりでお散歩。
朝の静謐な空気と、そんな時間でも静かに走る車の音とかが好き。

●ひとり DE カラオケ
7月にデビューしてからカナリハマってます。
もう5回目くらいまでやってるよ、実は…。
2時間歌うと満腹。1時間半だと腹八分目。11時過ぎ頃に行く事が多いので、1時間半が多いかな。
一度だけカップル&学生グループの待つ椅子に一緒に座って待たされそうになった時は、いたたまれず尻尾巻いて逃げてしまった。根性なしめ!

●ひとり DE 小旅行
「あー。天気いいなぁ」って思って鎌倉に行ったりします。
ゆっくりお寺見て、ベンチに座ってぼーっとして。虫の声とか風の音や空気の匂いとか、突発の思いつきとかが堪能できます。

●ひとり DE 失踪
泥酔すると失踪する事があります。取り押さえてください。

●ひとり DE Bar
今年デビュー。本当は本とか読みながらまったり飲みに行く『大人の女性』のイメージだったんですが、店員と意気投合し、4時頃お店で一緒に賄いラーメン食べて帰りました。……大人の女の道はまだまだ遠い…。

●ひとり DE 教会
子供の頃に日曜学校へ通っていたから懐かしい感じ。クリスマスミサもいいけど、普通にほっこりしますよ。

●ひとりプラネタリウム
昔渋谷にプラネタリウムがあった時はひとりで行ってました。天に星が瞬くと、心が遠く旅に出る感じが好き。懐かしいのぅ。電気がついた時の夢から覚めたような物悲しさもいいのです。誰かに会いたくなります。

●ひとり DE 海
学生の頃たまにやっておりました。天気良い日にそのまま電車にトコトコ乗って、駅のパンフレットを敷物のかわりに海岸で本を読んだり。
夕方学校から帰る途中に「夜の海が見たい」と思って行った時は、着いたら8時過ぎ。平日だったのでお店もほぼ閉まってしまい、お土産屋のおばちゃんに帰りの電車の時間を聞いたら、あきらかにホッとされた事が。ぼーっと海を見ていたら、結構近くにいた人が「入水するのでは…」と思ったらしく、目でじーーっと動向を伺われた思い出も。昼間もいいけおど、夜の波の音は好きです。何か色んな澱やマイナスの感情を流してくれる気がするのでオススメ。

●オマケ:ひとり DE 迷子
これはいつも恐怖です……。早く卒業したい…。

★ひとりデビューの野望★

●ひとり DE 八重山 ←来年1月に八泊九日で行く予定
●ひとり DE 東京タワー ←済
●ひとり DE ドライブ ←ペーパードライバーなんでレベル高め。
●ひとり DE 水族館 ←夜閉館ギリギリを狙って。平日とか。
●ひとり DE 夜の観覧車 ←私の中のゴール地点! 車でお台場とか行ってひとりで乗って帰れたら最高!

以上。ワタシのひとり遊びでござました。お粗末。
最近男前と言われますが、性別は女です。
そして今のところレズやバイって訳じゃないけど、私は乙女の乳が大好き!!!!

たぶん今までに軽く100人以上の女の子の乳を揉んだり、鷲づかみにしたり、乳首ピンポンをしたり、乳を鑑賞したりしているような気がします。
今では乳首の場所を一発で押し当てる事ができる腕前です。えへん☆

最初のインスピレーションで
「乳を揉んではいけないお嬢さんだ」とか
「この子はがっつり揉ませてくれるだろう。うひひ」
などと判断できるようになりました。


たぶん。男の人が乳に憧れるのと同じように、ペッタンコな私も激しく乳に憧れを抱くのでしょう。
幼い頃から毎日、自分の乳に話かけ、
「おまえの力はそんなものじゃないはずだ!!大きくなれ!」
と叱咤激励を飛ばし続けましたが、私の乳は万年反抗期。期待に応えてはくれません。

どうやっても乳が小さい私の事を、彼氏さんは「巨乳ちゃん」と呼びます。
ただし。こう呼ぶ時は大抵用を頼みたい時。
「巨乳ちゃん。お願いがあります」
みたいな感じで使われるのです。
罠だとわかってはいるはずなのに、ついニヤリと笑ってしまい、用を言いつかってしまう私は、浅はかな女なのでございます。

そんな私でも、乳を触って照れた事が一度だけございます。
漢気のある巨乳の同僚と修羅場中に銭湯に行った時のこと。
「ナマでも触ってみる?」
と言われ、バーンと形の良い乳を向けられた時は、まさに晴天の霹靂!って感じでした。

乳VSふかみん

みたいな感じ。
チェリーボーイのように激しく照れて、軽くつつくくらいしかできなかったけど、すごい柔らかいのね。ありゃーびっくりしたよ。
ナマはまだ刺激が強いみたいです(笑)
私は人に夢の話しを聞くのが大好きです。
聞くと面白い話がバンバン返ってくるから。
ちなみに皆の夢の傾向は?
どの項目でも良いから、良かったら教えてね☆

◎夢の中の色
夢の色はカラーです。
でも色調はそこまで鮮やかじゃないかも。

◎感触
痛くはないんだけど、刺されたりちぎられたりすると、その部位に変な感触がします。
お風呂に入ると温かいし、水の中は何となく冷たいです。

◎匂い&味
味は特にありません。
匂いは微妙にする気がするけど、、妄想?
人によってはしっかり匂いや味があるそう。びっくり。

◎視点&役柄
主人公は自分だけど、第三者視点の場合が多いかな。飛ぶ自分が見える。
映画を観ている感じです。
役柄はだいたい人です。性別や役柄は色々。
人によっては「ポストになって口に手紙を入れられて苦しい」と答えた人も…。

◎制御できるかできないか
できません。
人によっては「今のシーンもう一度!」って思うと巻き戻しとかストップとか。すごい。

◎正夢になる確率
あんまりないような気がします。
ただ人から「こんな事言ってたよ」と、寝言の内容を聞くと、後日当たってる場合があります。

◎一晩に見る夢
だいたい3〜4つくらいかなぁ。
あとは覚えてないです。
でも起きて暫くするとだいたい忘れちゃいます。

◎イヤな夢
●修羅場中に見る仕事が終わらない夢
●できてないのに仕事が完成した夢。
しかも夢の方が、起きてから作った物より面白いページなような気がする。悔しい!

●あとはホラー系。
ホラー映画を観ると、自分が主人公で夢に出るため映画を観るのを拒むのです。

「キョンシー」ですらやばい。
壁に張り付いて息を止めていたのですが、我慢できずに息をすった瞬間キョンシーに頭を食いちぎられました。自分の頭が体から離れる感覚はもう味わいたくない。腕なんか目じゃなかった。

極めつけは「バタリアン」。
奴らに追われて車で逃げようとするシーンを観ただけだったのに、まんまと夢に出ました。
しかも怖さは倍増。
車に乗り込む私。しかも目の前には知り合いのしゃべる生首。(生首からオリジナル)
「ふかみん。たすけてー」って言ってるからもの凄く迷う訳です。でも奴らが追ってくるから、アクセルを踏んで逃げました。
すると知り合いの悲鳴と頭蓋骨を踏む感触で、車体がまるで舗装される前の山道のように揺れました。起きたら最高にブルー。
以降ホラーは観ないと心に近いました。

◎楽しい夢
冒険系、サスペンス系はかなり面白い!
歴史系も面白いです。
武士とかお転婆姫とかくのいちとか。
お家復興やら毎晩色々しています。
そっちの世界の人たちがとびきり素敵な奴らだったりすると、また会いたくてたまらなくなる事もあります。
ただ途中で終わった夢は、もう見られません。
運が良ければ数年後に続きを観る事も…。

◎変&不思議な夢
●去年だったかな?
初夢にセーラームーンになって悪と戦う夢はイヤだった。猫のルナに「うさぎちゃん!しっかりして!」って怒られて「無理ー。うわああん」と駄々をこねてた。
起きてがっくし。初夢がこれかと。
もういい年した大人なのに…。

●夢枕におばーちゃんが立った時。
同じ内容の夢を仏壇の前で寝ていた両親も見てました。弟は「どうして俺の所には来てくれないんだ」と憤慨してました(笑)

◎ほしい夢グッズ
清水玲子の「秘密」って漫画で、眠っている人の脳の中を観るシーンがありましたが、夢をテレビで見られる機械が登場したら、高くても買います。絶対。

あ。なんかまた長くなっちゃった。
ごめんなさーい。

幼い影

2005年12月2日 日常
あ。また見てしまった。

しまったとばかりにあたしは小さな溜め息を付く。
渋谷駅のハチ公口を出てすぐ。
半蔵門線の駅に降りていく地下の階段の端っこに、ふとに彼女の影を見つける事がある。

その子はせわしなく闊歩する人の流れの中であまりに異質で、道路の隅に置き忘れられた石みたいにじっとしている。
彼女は2時間は軽く時間が潰せそうな分厚い本を読んでいたり(京極夏彦が多い)、寒さで手を何度も擦り合わせたり、ポケベルをじっと見つめたりしながら誰かを待っている。
まぁたまに頭の中で歌でも歌っているのか、ニコニコしている時もあるんだけど。

幼い頃のあたしの影は、こんな風にひょっこりあたしの前に現れ、大人になったはずのあたしを、ふと切ない気持ちにさせる。

ある時はデパートにある休憩用の椅子に座っていたり、新宿南口の方にある下りエレベーターですれ違ったり…。
場所はさまざまなんだけど、その日の空気の冷たさが、あの時と同じだったりすると、彼女はふっと思い出したように現れるのかも知れない。

もし念みたいな記憶の欠片があるとして。
多分様々な所にあたし達の欠片は漂っているのだ。
あたしはあたしの欠片しか見えないけど、もしかしたら他の人の念も沢山浮遊しているのかもね。
みんなどこかで見つけた事はある?

つい。「早く成仏してください」。
って思っちゃうんだけど、あたしがちゃんと声をかけてあげないと彼女は気付かないのかなぁ。
それとも永遠に彼女たちと言葉を交わす事はないの?

よくわからない。
でも。
できる事ならいつか必ず声をかけようと思っている。
かける言葉はもう決めているから。
私ふかみんももう大人。

ここでひとつ自分への誕生日プレゼントにと、思い切って土地を購入致しました。
広さにして約1,200坪。
サッカーグラウンド1つ分に相当するらしいです。

どこに買ったって?
ふふふ。お見せ致しましょう。
じゃじゃーん。
はい、月に土地を買っちゃいました☆

今日から日本国籍と月の二重国籍です!

でも1200坪もある広大な土地の購入方法が、
インターネットで「カゴに入れる」ってボタンをクリックすするってどうよ?(笑)

みんなで遊びに来てね。
すごく有能なうさぎさんも雇っているので、
美味しいお団子でおもてなし致します。
地球を見ながら、お茶しましょ☆
「それじゃあね」
「おやすみ。…じゃあ電話切っていいよ」

いつからだったのか覚えていないけど。
あたしは彼氏と電話をする時に、必ずこう言う。
初めは何となくお互い電話が切れなくて、クスクス笑い合いながら、結局もう一時間話し込んだり、
「いっせーのせで切ろう!」
と言って同時に切る頃もあったけど、数年前から電話は必ず彼が切るようになっていた。

なんでかって?
私からは悲しくなってしまって、絶対にふたりだけの時間を断てないから。

電話を切るという行為は、どちらかがある種一方的な切断の仕方で、密な繋がりを断ち切る行為だ。
ひどく簡単に。あっけなく。
まるで恋のようだ。

ぷつりと切れてしまった、電話の音を暫く聞きながら、ほんの少し傷ついた気持ちを覆うように、深々と一度深呼吸をする。
そのため息は細く儚く、真夜中の闇にそっと溶け込んだ。

あたしは知っている。
別れる時はたぶん彼から。

きっと毎日の電話みたいに、ある日プツリと彼がボタンを押すのだろう。
妙に確信めいた、予感。
残念ながらあたしの予感は当たるのだ。

あたしはこうやって、何年もかけながら彼を失った時の、心の準備をしているのかも知れない。

あなたの声は聞きたいけれど。
やっぱりあたしは電話が嫌いだ。


なーんて。日記を発見。(笑)
懐かしいわね。今は結構幸せよ。おほほほ。
今日は早く帰れる事になったので、本屋へ行こうか誰かを誘って飲みに行こうか、色々思案する。

何となく人恋しい時は、なるべく一人で居たい方かも知れない。
誰かと遊ぶのもいいんだけど、自分の物寂しさみたいな感情とひっそり向き合い、大事にしたいとも思うのだ。
だってそうゆう時って感受性も強くなっている訳だから。
せっかくなら本を読んだり、綺麗な物を見たり聞いたりしたら過ごすのも、とびきり贅沢なんじゃないかって思ってしまう。

ひとりだからこそできる事。したい事。

そう思った瞬間、ふっと閃いた。
こうゆう企みを思いついた時は、何だかワクワクしてしまう。

Yahooで目的地を入力すると、一瞬でHPが開かれる。
ふむふむ。
閉館時間は22時。
全然余裕で間に合うじゃない。

もしも帰りに本屋で目当ての本と出会えたら、それを持ってこの場所へ行こうと決めた。
あたしは一人で何かを行動する時に、「もしも○○ならば」と言う制限を幾つかもうける。
例えば明日晴れたらとか、おまじないみたいな些細な事なんだけどね。

本屋に入ると、すぐに見つかった。
江國香織さんの『東京タワー』。
あたしはこの本を購入すると、浜松町で下車する。
この本を東京タワーで読むために。

東京タワーの夜景を見てから、展望台にあるカフェでのんびり本を読むなんて、考えただけでワクワクしません?

会社の最寄り駅からいつも小さく輝く東京タワーが、ぐんぐんと大きく近づいていくとあたしの足も速くなる。

あたしは電線とか鉄筋とかも凄く好きなので、エレベーターに乗った瞬間ワクワクした気持ちになる。



特別展望台はさすがに狭くてカップルばっかりだったけど、あまりの綺麗さにそれどころではなかった!



展望台に戻り、お気に入りの場所でしばしぼうっと夜景に見とれる。
おもちゃ箱をひっくり返したような景色に、思わず酔ってしまったのだ。



忙しなく流れ続ける車の列とか、間隔を開けて羽田を離着陸を繰り返す飛行機を眺めていると、しばし時間を忘れてしまう。

夜景を十分堪能したあとは本日のメイン。
東京タワーの展望台にあるカフェで、22時まで『東京タワー』を読み進める事にした。



もう。凄い贅沢なのよ。
文字を目で追いかけながら、ふと視線を上げると眼下に東京の景色が一面に広がる。
飛行機を見つけたらのんびり窓の外を眺めてみたり、キャラメルラテの甘さとほろ苦さに酔いしれながら、閉館まで素敵な時間を過ごしました。

そして最後はなるべく真下から見た東京タワーをパシャリ☆



残念だったのが、東京タワーに行く途中に一目惚れしたお店のラストオーダーが終わってしまっていた事。
かなりハマりそうなので、また仕事帰りに何か本を持って寄りたいなと思いました。

そうそう。せっかく東京タワーを読んだ帰りだったから、あたしも年下の男の子とデートをする事に。
あたしのよく知っている6つ下の男の子に、澄ました声で携帯から電話してみた。
「夕飯がまだなら一緒に食事でもと思ったんだけど」
そう言ってから、詩史さんになったつもりで言葉を続ける。
「あ、でも、あなたお酒飲める?」
まぁそんな訳で弟にご飯をおごって、ちょっとだけワインなんかを飲んでから仲良く帰りました。

何だかゆったりと時間が流れる素敵な夜でした。
通勤の行き帰りでもせっせと働く『働きマン』たち。
PC開いてデータ作成していたり、資料に目を通していたり、携帯に思いついた仕事のネタを忘れないように打ち込んだり、商談をしたりする人達がいる。(電話はダメ!)

そして。今朝目の前に座っていらっしゃる育ちの良さげな殿方が、沢山の紙を手に持ち、凄い早さで赤ペンを動いている。

ふっと何気なくみると、彼の手が36と大きく書いた。

えええええ!?
ギョッとして思わず覗き込んでしまう。

あ…、あのそれって

答案用紙じゃないですか!

プライバシーとか平気なの?
もしも生徒さんとかいたらどうするの??
見られたら可哀想なんだけど!

関係ないけどオロオロしてしまうあたし。

仕事熱心なのは大変結構な事だと思うけれど、

頼むからテストの採点だけは電車の中でやらないでくれ!!!

学校の先生には電車の中で『働きマン』になって欲しくないと痛切に思った朝の通勤でございました。
通勤の行き帰りでもせっせと働く『働きマン』たち。
PC開いてデータ作成していたり、資料に目を通していたり、携帯に思いついた仕事のネタを忘れないように打ち込んだり、商談をしたりする人達がいる。(電話はダメ!)

そして。今朝目の前に座っていらっしゃる育ちの良さげな殿方が、沢山の紙を手に持ち、凄い早さで赤ペンを動いている。

ふっと何気なくみると、彼の手が36と大きく書いた。

えええええ!?
ギョッとして思わず覗き込んでしまう。

あ…、あのそれって

答案用紙じゃないですか!

プライバシーとか平気なの?
もしも生徒さんとかいたらどうするの??
見られたら可哀想なんだけど!

関係ないけどオロオロしてしまうあたし。

仕事熱心なのは大変結構な事だと思うけれど、

頼むからテストの採点だけは電車の中でやらないでくれ!!!

学校の先生には電車の中で『働きマン』になって欲しくないと痛切に思った朝の通勤でございました。
思えば出かけに鏡がパリンと割れた事が、悪夢の始まりでした…。

ただでさえ、超方向オンチのあたしなのに…。
どうやら『所定時刻に目的地へ着けない』と言う呪いにかかってしまったようです。

この日はラルクのアジアライブ。
tちゃんと水道橋で待ち合わせしてたのに、なぜ私は渋谷を出た後、二子玉川の駅で途方にくれていたのでしょうか。
それは電車を間違え特急に乗ってしまったから…。

大幅に遅刻し、tちゃんと合流。
会場に行く途中で見かけたベースボールカフェとやらでお茶をしようと思ったのに、なぜか辿りつけない!(涙)
tちゃんの執念が実りお店に辿り着けました。
そしてアイスの入ったサクサクパイに舌鼓。
「ラルクはいつも開演が押すから。のんびりしよーぜ」
とお茶をしてると、ブチ切れたもう一人の悪友からメールが。

ぎゃーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!
開演15分で何で始まってんのさっ!(なんとか一曲目の途中で座席にたどり着いた…)。
昔あった東京ドームでも開演時間を間違えて走った記憶が鮮やかにフラッシュバックしました。
あの時は前から4列目くらい痛い思いを味わったのに。。学習能力0です。

[ライブは]
解散するんじゃないの!? ってくらい色々演ってくれたよ。
アジアツアー、ありがとう!

嬉しかったのが
浸食、花葬、flower、blurry eyes、get out from the shell。winter fall、honeyも演ってくれました!
winter fallはメジャーに寄りすぎてあんまり好きな曲じゃなかったけど、やっぱり久々に聴くと嬉しい。
ラルクの曲は全部好きなんだなぁと改めて実感してしまいました。
何年ぶりじゃー、こんちきしょう!!

そしてラストに虹を持ってこられた時は身体が震えた。
だって最初のドームの時もそうだったから。後半のサビで羽が舞い落ちる演出も同じ。懐かしすぎるよ。。

ライブで毎回涙が出るのはやっぱりラルクだけです。

両日とも本当に本当にすっっっっっっごい良いライブでした☆

終了後はドームの側でお蕎麦&薔薇ちらし&ビールで乾杯。

そして自信を持って駅とは反対方向に歩き、tちゃんの帰りの電車も間違える始末。
うおおおおお。本当にゴメンよ!!

いったいどうしちゃったのかしら。。
本当に呪いだよ。絶対。
今日の朝には解けますように…。
なるんですってよ。
乙女の生足って。

生足ちゃんを裸で街にほうり出し、
「あふんっ。裸なワタシ…皆に見られてるわ!」
と言った興奮&緊張状態に晒し続ける事で、キュキュっと引き締まった美しい足
ができ上がるんですって。
ずいぶんとイヤラしい性癖なのねアンタって…。

そう言えばいつからミニスカートをはかなくなったのかしら…。
一度隠してしまうと、もう一度出すのに大変勇気が必要なのだ。
生足ちゃんは露出狂でも、ハートは淑女だからね。
これぞ揺れる乙女心。

先日。
「だらけているあたしの生足に喝を入れねば!」
と思い、本っ当に久しぶりにミニスカートでお出かけした。
勇ましく家を飛び出したのは良い物の、早足でバス停に向かいながら、早くも後
悔し始める淑女なあたし…。
(う…っ。この柄にこの短さ。身分不相応だったかしら…)
(ムチムチ娘っ子の楽園・渋谷に繰り出すのに…「ちっ」って舌打ちされるかも…。)
妄想力が逞しいもんで、不安にると止まらい。
姿の映るガラスを見つけると、舐めまわすようにチェックする。

……。
もー、自分じゃかわからんよ。
早速タナベ君に電話をかけてみる。
「もしもし。あのね今バス停に向かっててミニスカートなの」
「はぁ」
「引き返すなら今しかなのよ。正直に言って。無謀? やめた方がいいと思う?」
「そんなの見なきゃわからんよ」
ありがとう。
至極ごもっともなご意見を…。

上等じゃねぇか。
腹は括った。
ミニスカートをさらに短く折り曲げて、渋谷の街に勇ましく乗り込むあたくしで
ございました。

え? 似合ってたかどうかって? そんなの関係ないのよ。
はきたい時に好きなものをはくのが一番の贅沢なんだから☆
 先日生まれて初めて宝塚デビューした。
 きらびやかで豪華な夢世界。
 連れて行ってくれた子が詳しい子だったので、色々とわかって楽しめました。

 例えば宝塚は自分の劇場を持っていること。そして生オケなのだそうだ。これってスゴイ!

 一旦フロアに足を踏み入れると、白を基調としたフロアに、深紅の絨毯、シャンデリア。
 ほら、あの有名な『タイタニック』に出てくるような大きな階段があってふかふかの絨毯を踏み締めながら客席へ。
 多分お姫様願望がある人は、これだけでノックアウトだと思うよ。(笑)

 そしてステージ。最初はミュージカルでその後がショーでした。
 ミュージカルはベルバラのような世界。愛と友情と悲劇。
 歌はすっごく上手くて、踊りも華やか。女は女らしく、男はより男らしく。
 男役の人の姿勢とか仕種が凄く華麗なんだよね。
 
 後半のショーを見る前に友達からレクチャー。
 なんでも男役の人はラインが男らしく見えるために詰め物をしたり、ミリ単位で裾上げなど調整しているというから驚き。バチバチっとあややばりのウインクを飛ばしてくるのも注目とのこと。
 そして娘役の役者さん達の髪飾りは全て自前とか。
 ふむふむ。色んな見どころがあるのね。
「でね、一番手、二番手、三番手とかあって。よりキラキラを纏ってる人が上の位なのよ。そして最後は花をしょって(くじゃくのよーな…)登場するんだけど、それも違うからよく見てね!」
 プログラムの掲載も大きさで格の違いがわかるらしいし…。凄いね! おらぁビックリさ!

 さて。『ワンダーランド』というショーの時間の始まり始まり。
「不思議な世界〜。夢のよぉさ〜♪」
とか何とか言う歌に併せてみんなが踊る訳です。トランプの衣装を着た宝ジェンヌが踊る訳です。
 トップスターが現れて、真ん中に躍り出ると拍手喝采で迎える客席。

 ………。
 あたしゃ、デズニーランドのパレードを激しく思い出してしまったよ。
 一番手の男役がミッキー。二番手がドナルド。三番手がグーフィみたいな。
 で娘役の一番手さんが、ふりふりのキラキラのドレスで御挨拶。
「ああ…ミニー」
 思わず呟いてしまいました…。

 劇場から至る所まで美しく完全に作り込まれた世界。
 もーこれ絶対にデズニーランドと同じだよ!
 ファンもデズニーファンと同じくらい熱狂的だし。
 お土産売り場もデズニーランドの中にあるショップのような内装だったしさ!

 あたしは『喪服の似合うエレクトラ』『メディア』系のくらーくてドロドロした奴が、猥雑な雰囲気の演劇が好きなんで、いつもと違ったけど、こーゆー世界もあるんだなぁと思いました。
 ひゅるるるるって上がっていく花火を見て一言。

「ねーあの動き、精子に似てない?」
 私のまわりが石化の呪文をかけられたかのように固まる。

 だって頭がちょっとまるっとしていて、オタマジャクシが空へ向かって一直線へ伸びていくあの動き。
 ぜーったい元気な精子の動き方だ。

 どどーんと弾けた瞬間、
「着床!」
 と言ってひとりゲラゲラ笑っていました。

 私、中学生のエロ男子じゃございません。
 27歳の立派な成人女子なのでございます。

 この発言で、一緒に行ったお友達は赤面モノのよーでした。(笑)
 あたしは気付かなかったんだけど、側にいた人がぎょっとしたようにこっちを見ていたようです。
 花火大会の後にばばんとベットで打ち上げよーとしていたカップル様、ムードをぶち壊してごめん遊ばせ♪

 今日は仕事が早めに終わったので、さくっと浴衣を着付けて、きゅきょ東京湾の花火大会へ。
 途中かなり強く雨が降った時は「あたし呪われてる!」って本気で泣きそうになったけど、無事花火は上がりました。

 日の出桟橋からはとてもキレイに花火が見られて幸せ。
 やっぱりどんなに混んでいても、火薬の匂いとかあの花火の音を直で聞くと、日本の夏って良いなぁって思います。

 最後までいると混んできちゃうので、1時間を過ぎると、駅の方へとブラブラ歩きながら見学しておりました。
 途中、道路を歩いていた時に思ったんだけど、建物たちぶつかって反響する花火の音って痛々しいね。
 これって東京の花火独特なモノなのかな〜。

 本当の事を言うと、あたしはフィナーレが近づいた時にまとめて上げる花火も痛々しくて悲しくなっちゃう。
 なんでだろう。
 物凄く忙しなくて花火がムリをしているように見えるからかな?
 戦争でも何でもそうだけど、終焉前の異様な盛り上がりって痛いんだと思う。

 精子だったり、終焉だったり。
 花火って色々な事を考えますわねー。

 まぁビール片手に花火が見られるのって本当に最高でした!
 また来年も行きたいです!!
 はい、会社のトイレでパンツを下ろしたままスコンと意識を失っておりました。←寝てるってことね

 …なんつーマヌケなお姿なんざましょ。

 うちの会社、昔は仮眠室があったらしいんだけど、修羅場の部署の社員が住み着いてしまうので、撤去されてしまいました。(涙)

 なのであたしのお気に入りの仮眠室はトイレと暗室。
 暗室はフロアが変わっちゃって今は使えないんだけど、カギもかかるし最高!
 ズボンを脱ぎ、パンツ一丁で眠れます。(オー!開放的!)
 しかも、狭くて暗いから、ちょうど良いのよねぇ。

 今はグラビア斑とは違うセクション。
 暗室がないので、そのまま床に寝袋で転がっています。
 朝、掃除のおっさんが「ぎゃ!」って言うのがイヤ。

 夏はクーラーかけていても寝袋は暑いです。しかも乾燥するし…。
 でも今日は社内キャンプではなくお家。

 お布団って本当にすばらしいね。
 吸い込まれそうだよ!(涙)

0731。数字の暴力

2005年7月31日 恋愛
 数字という物はひどく暴力的な存在とあたしは思う。
 あまりにも直接的すぎて、時としてあたしを傷つける。

 この年まで生きてくると、思い出深い数字という物が多数存在するようになってくる。

 その番号は誕生日だったり、住所だったり電話番号だったりする。
 モチロン、大切だった人の。

 一緒に過ごした思い出や、彼から発せられた様々な言葉は、少しづつ形を変えてゆくものだ。
 時間が経つと鋭利な角が時間によって削られ、丸みを帯びてくるようになる。(そして消えそうなほど小さくなってしまう)。

 だけど数字は何年経っても、その時と同じ確かさで存在するのだ。

 携帯電話が普及して、人は他人のパーソナルデータを外付けのディスクに保存するようになった。
 あたしはそれが壊れてしまうのが怖くって、大好きな人の連絡先だけは無意識に暗記してしまう。
 そして大切な人にも抜き打ちテストの要領で、
「はい! 私の電話番号は? 住所は?」
と突然問いつめてしまうのだ。
 だって大きな地震がきて携帯が使えなくなったら、どうやって連絡取るつもりなの!?
 もしもちゃんと住所がわかれば、携帯がなくったって歩いてだって会いに行けるでしょう?
 疎開していても手紙を出す事ができるでしょう?

 そんな訳で、私の頭の中には本当に大切だった人の数字しか入っていない。
 あたしはあんまり頭が良くないせいか、一度覚えるとなかなか記憶から消えてくれない。
 必要なくなった番号をみんなどうやって忘れていくんだろう…。

 週末は深夜バスが終わるのが早くって0時をすぎると、終了してしまう。
 あたしはテクテクと家路を急ぎながら、携帯を開くと時間を確認する。

 いつのまにか日付が変わり、時刻は0時16分。

 あたしはきっとこの先目が見えなくなっても覚えているであろう数字を手早く打ち込んだ。
 すると、ぼうっと光るモニター画面にあの人の電話番号が映し出される。

「お誕生日おめでとう」
 二度と一緒にお祝いする事はないあの人へのお祝いの言葉。
 そしてあたしはこっそり光る携帯電話の画面にキスをした。

 0731。
 大好きだった人の誕生日。
 あたしにとって、最も苦い数字。

イキナリ挿入

2005年7月27日 日常
 心の準備ができていませんもん。
 いきなり挿入はマズイでしょ。

 いやいや、被害者はこちらですって。
 あたしゃそんな気ないのに、奴ら網張って待ってますからね。
 夜なんて特にヤバイですよ。
 夏の間はそれが恐くてのんびり道歩けませんわ。

 あたしはかなりのテクニシャンらしく、一日平均2〜3回くらい地上に仕掛けられている無数の穴に挿入してしまう。

 ハマるんですよ!
 マンホールの小さな穴にあたしの可愛いサンダルの踵がっ!

 先日帰宅途中、私のサンダルとすんごい相性がいい(もしくは名器)と出会ってしまった。

 シンデレラとガラスの靴かというくらいぴたりとはまった二人を引き離そうと、足に力を入れてみるが…取れない。

 うぬぬ。
 何度もハメときたが、こんな事始めてだ。

 らちがあかないので、サンダルを脱ぎ、しゃがみ込んでサンダルを引き上げた。

 …………。

 ぎゃ〜!
 何でこんなに力いっぱい引き上げてるのに取れないの!?

 幼稚園の頃のイモ掘り遠足や好きだった「大きなかぶ」の記憶が蘇る。
 あの時は楽しかった。

 が!

 ここは東京の駅前。獲物は靴。
 ギャラリーは東京砂漠の冷たいオトナたち。
 ちっとも楽しくないんですけど!

 真っ赤になりながら、サンダルを引っ張る姿は激しく笑いを誘うらしく、通りする見知らぬ人にクスクス笑われるわ、視線が痛いわで最悪でした。
 一瞬本気で靴捨てて帰ろうかっ思ったもん!
 もちろんお父さんは、マンホールとサンダルのそんな不純な交際認めませんので、何とか引き離しましたけどね。

 この場合。挿入してしまう私ら女が被害者。
 下手したらあっと言う間に傷もの&泣き寝入りですよ!(あたしのサンダルはちょみっとだけ傷物になった…)。

 女性の皆さん。
 オンナはいつも狙われています。お気をつけください。。
 ある日の夜のこと。
 物凄くニマニマしていたら、「どうしたの? 買い食い中のファミマのチキンがそんなに美味しいの?」って聞かれてしまう。
 ニヤーっと笑って首を横に振る私。

「うんにゃ。スパイシーチキンもうまいけど、さっきすっごい良い事があったの! 途中にビデオ屋寄ったらロンバケの2巻と3巻が戻ってきてた♪」
 と鼻の穴をおっぴろげて、大興奮でまくしたてた。

 この前久々に『ロンバケ』を借りようとしたら、ショックな事に2巻&3巻が借りられてた。

 テレビドラマのビデオって、自分が見たい巻がスッコリ抜けていると、物凄くガッカリしちゃうのである。
 あまりにも悔しかったので、私の2&3巻ゲットした人への報復として、わざと2&3飛ばして残り巻を全部借り上げた。

 だってもし今棚にある1巻だけをおとなしく借りたとするでしょ?
 あっと言う間に観終わってしまった私は、いつ返ってくるか分らないビデオの返却をじっと待ち、またその人が4&5を借りてる間も返ってくるのをジーっと待つ事になっちゃうじゃないですか! 考えただけで苛々MAX! そんなの楽しさが半減だよ!! あたしは自分が観たい時に観たいんぢゃー!!

 本当は朝の7時過ぎまでぶっ続けてみたから、一日半で見終わっちゃったんだけど、ちょこっと覗いた時にまだレンタル屋に2,3が戻ってきてなかったら、故意に返却してなかったのだ。
 そして先ほどレンタル屋さんにショボンと戻ってきている2,3巻を見つけ、ウキウキしてたって訳です。

 その話を得意気になってすると、ボソリと
「あんた…相当性格悪いね」
と言われてしまった。
「だって! 物凄く楽しみにしてたから、すっっごくガッカリしたんだもん! ひとりでビデオ屋で『ギャー!』って叫んじゃったよ。だから2&3を借りてた人が『続き続き♪』ってお店に来て、『えええ!? なんでないの? おかしくない!?』って一日くらい思ってもらったっていいじゃん! 」
 唾を飛ばして反論すると、呆れたようにはあっと大きく溜め息をつかれてしまう。

 『目には目を。歯に歯はを』的なちょっとした報復? のつもりなんですが、ちゃんと順番は守らないとダメですよね…。
 
 時の流れのように滞りなく進む地下鉄の改札をくぐり、これから始まる今日へと続く長い階段を、寝ぼけ眼でゆっくり上がる。

 クーラーで冷えた体は一歩外へ踏み出すと、湿度をまとった熱気があたしの体を取り巻いた。

 もう何と言うんでしょう。
 室外機?
 外に設置された室外機から吐き出される、あの空気に似ている。
 生暖かい人肌みたいだ。

 外は曇り空。
 でもどこからか太陽が顔を覗かせているらしく、日射しが眩しい。
 あたしは空に手を翳して太陽の在り処を探した。

 光源を手のひらに感じると、かかげた先に懐かしい感触が蘇る。

 初めて繋いだあの人の手の温もり。
 いつも綺麗に切りそろえられた清潔な爪と、華奢な体に似合わぬ大きな手が、温かさをまとって鮮やかに蘇る。

 あたしは遥か昔になくしてしまったその温もりにもう一度触れたくて、あの頃と同じようにきつく指先に力を込めた。

 その瞬間。
 まるで魔法が解けてしまったかのように手の平の温もりは消え去り、からっぽなあたしの手の平は、悪戯に空を掴む。
 強く握った拳の中にあるのは、ほんのりと温かいあたし自身の温もりだけ。
 ちょっとだけ切なくて、でもそんな風に思ってしまう自分に何だか笑えた。

 暫くあたしは子供みたいに何度も何度も同じ動作を繰り返しながら、会社へ向かった。

 あたしは今あの人の確かな手の温もりを今この手の平に感じているのに、掴もうとすると私はひとりぼっちになる。

 昔あたし専属だった彼の手は、今では新妻さんの手をしっかりと掴み、そしていつか産まれる子供の手を取るようになるのかしら。
 現在過去未来。同じ温かさで。

 あたしは大きく深呼吸すると、もう一度翳した指の隙間から太陽を仰ぎ見た。
 目を細めても凝視できない力強い光。

 彼の笑顔を思い出そうとした。
 霧の向こうの側の住人となってしまった、幼さを称えた柴犬のような彼の顔。
 毎日毎日、何年間も見つづけていた彼の顔を、もうはっきりと思い描く事ができなくなってきている。

 すべてを押し流すように流れ続ける時間という膨大な水。

 どうしようもないほど残酷で、でもはっとするほど慈しみ深い自然の理みたいなもの。

 もう時間の流れに削りとられ、ぼんやりとしか顔も思い出す事ができない人だけど。
 同じ空の下にいるあの方が、今日も健やかに暮らせますように。
 Zepp Tokyoは音と言葉の洪水。

 ヘドウィグという生き方。
 剥き出しで磨耗された最高にビッチでピュアな潔い魂。

 今日、あたしはヘドウィグ・アンド・アングリーインチという最高にカッコイイバンドのライブに行ってきた。

 え? それって三上博史がドラッククイーンの格好(ピンヒールにビスチェ、ラメラメのケバケバ化粧)をしておネエ言葉で演じるひとり芝居だよねぇ? と思われる方も多いはず。
 そうです。そのミュージカルです。
 でもロックミュージカルなんて言葉じゃこの舞台にはヌルい&だっっさい!!
 あたしの中ではやっぱりライブに行ったような感覚だった。

 まずZepp Tokyoを揺らす音量があり得ないくらいでかい。
(演奏も歌もモチロン生で凄い気合い!上手いしね!)
 かなりライブに足を運んだ大音量フェチな私が「あ、爆音!!」って思うくらいだから、普通の演劇じゃあり得ない音量だ。
もう演劇界的には革命って言ってもいいくらい。(劇団新幹線の音量にもこだわりを感じたけど、こっちのが凄い。まぁこっちはロックライブだからね)。

 ステージには三上博史扮するヘドウィグ。
そして彼女の従順な下僕たち。(メンバーね)
 あたし達は今日彼女たちのライブに足を運び、MCでヘドウィグの人生を聞きつつ、ライブを楽しむという流れだ。
 演劇6、歌4って感じかな。そのMCと歌の運びがあまりに自然なんで、どんどん三上の演技に引きずりこまれていく。
 演劇観に行ってその最中にスタンディングで弾けたり、ステージに向かって叫んだのはこれが初めての経験でした。(笑)

 ヘドウィグはあたし達に向かって語りかける。
 真直ぐに客席を見つめながら。
 時には笑わせ、時には真っ暗な谷底を覗きこむような深い哀しみを帯びた声で。
 ベアのキャンディーみたな甘い毒をたっぷりと湿らせた舌が、緩急をつけながらいやらしく観客の心臓をフェラすようになめ回す。

「歌いなさいよ。笑いなさいよ。寝ててもいいわ。でも帰る時はちゃんと申告してちょうだい」とか言い笑い煙草を吸いながら彼女は笑う。
 そして優雅な足取りで客席に向かうと、男性客の顔に股間をくねらせマーキングする。
 お客さんとのディスカッションをおりまぜた何てヘドウィグっぽいパーフォーマンス!

 最初「歌は日本語訳だしヤッパリ駄目なんじゃ…」「そもそも三上博史歌えるの?」とか思った自分が恥ずかった。
 それってちゃんと知りもしないくせに色眼鏡で批判するバカな大人と一緒だったから!

 文句あるなら観てからいいやがれ!って感じした。

 本気の歌には魂がこもります。
 だから色んな国の言葉に訳さて受け継がれている名曲があるんじゃん!
 全然知らない宇宙語でも同じように泣いたと思う。
 ヘドウィグの魂に共感する者ならば。

 音楽が好きな人、演劇が好きな人、ヘドウィグが好きな人。
 もし機会があれば劇場に足を運んで会いにいってください。
 もしもちょっとでもこの「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」に興味を持って下さった方がいたら、映画版をみてください!

 絶対に損はさせません! こんな面白い物があるのに見られないなんて勿体無いよ!!

 同じステージは二度はない。客のノリでアドリブを利かせ、約120分以上演じ歌い魅せる三上ヘドウィグは最高!
 リピーターが続出なのもわかります。あたしも修羅場じゃなければ、全部行きたかった…。
 難しいかもしれないけど、次再演したら必ず行きます!
 あたしは物凄い不精で年賀状とか暑中見舞いをほぼ出した事がない。と断言してもいいくらい出さない。
 20年来の付き合いの友達にでも1枚〜5枚程度じゃないかな? しかも新学期手渡しというダメっぷり。

 そんなあたしは、まぁバンドの追っかけだったので、ファンレターはメチャクチャ書いていた。
 届くか届かないかわからない手紙。

 毎回ツアー会場に持って行って、その前のライブの感想とか、普段思っている事とか色々書いた。

 以前メンバーに書いたファンレターの下書きが出てきて、失神しそうなほど恥ずかしかった事を覚えている。
 出し忘れていたラブレターをうっかり発見しちゃったみたい!!
「あなたやあなたの音や紡ぐ詩、作り出す世界観が好きだ」とかそんな雰囲気がビシビシ伝わってくる。

 今じゃ絶対書けない目を覆いたくなるようなストレートな文章と、ほとんど変わらないあたしの右上がりのクセのある文字。(読みずらいったらありゃしない!)ちくはぐで笑った。

 返事をもらった時「世界って繋がっているんだ」って思った。
 どこに住んでるかもわからない人と気持ちが繋がる。
 自分の知らないところでその人と瞬間を共有する。
 凄く、凄く不思議。興奮して手が震えた。

 何百回ライブに足を運んでも私の姿なんて瞼の片隅に残る事だって難しいのに、手紙はその数分間だけ誰かを一人占めする。
なんだか素敵な魔法みたい。

 バンドとは全然違うけど、大昔神社の絵馬に色々書いたら、どっかの外国の子から手紙が届いた事がある。
『あなたの絵馬を見た。ペンフレンドになろう!』って。(笑)
 これも絵馬が宛先のない手紙になってしまったかしら?

 子供の頃、天国に手紙を出していた。
 どうやったらちゃんと天国に手紙が届くのか試行錯誤しながら。
 何を書いていたのかは全然覚えてないけど。

 お仏壇に備えたり、字が読めないほど細かくちぎって風に運んでもらったり、焼いた粉をまくなんてのもあった。
 弟は死んだおばあちゃんに「喘息が治りますように」って手紙を出したら本当に治った事がある。
 偶然かも知れないけど、おばあちゃんも喘息で苦しんでたから一緒に持っていってくれたのかなぁって思ってしまった。
 
 小学校の頃の大きな花壇に手紙を埋めた事もあった。
 次の日掘り返してみたら、私の手紙はなくなっていた。
 立っているだけで汗がプツプツと滲んでくる、夏の日差しが眩しい暑い日だった。

 宛先のない手紙。
 思えばこんな子供の頃から出していた。

「どうして公の場で日記を書くの?」って聞かれた事があるんだけど、多分あたしの中では、日記と言うより手紙を書くような感覚なんだと思う。

 ふと読んでくれる誰かへ向けての手紙。
「こんな事があったんだよ」とか「面白い本があったんだよ」って見知らぬ誰かに言いたいんだと思う。

 願いを込めたそれは、電波の海に流した手紙のよう。
 そうやってあたしと誰かは繋がっていく。
 顔も知らない人達と。
 知っている人はより深く。

 言葉にも文字にも人を結びつける力がある。(引き離す力もあるけど)。
 だから今日もせっせとお手紙を投げ続けているのかも知れない。

 そして住所のないこの手紙を受け取ってくれた人がいる事を想像するだけで、あたしはとっても嬉しい気持ちになるのだ。

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