山と美しい自然に囲まれた小さな田舎町に住む少年達は、100年以上前から、オンザまゆげの変テコなヘルメット頭。この髪型は町の伝統『吉野ガリ』と言われ、町にたった一件の床屋『バーバー吉野』のおばちゃん(もたいまさこ)の手によって受け継がれていた。
 そこに東京からやってきた茶髮のカッコ良い転校生の登場で、事態は急変!
 女の子たちは彼に夢中だし、最初は面白くない!って思っていた少年たちも、「俺たちももっとカッコよくなりてー!」と立ち上がり、大人達に戦いを挑む。(この中にバーバー吉野の1人息子もいるんだよね!)
 髪型をめぐって大人VS子供の戦いが今始まる! って感じのお話です。

 女の私から見てもすっごく懐かしい感じ。そして出だしの掴みから凄くよくて(これは見てのお楽しみ)、すぐ引き込まれてしまいました。主人公を含めた悪ガキたちも、「あー。こんな事やってる奴等いたな〜」と思ったりして頬が弛んじゃいました。

 学校が終わると秘密基地に集まって、ドキドキしながらエロ本読んだり、みんなのマドンナ的女の子の事を話したり。(「なぁ。あいつって胸でかくなったと思わない?」とかなんだけど)。
 学校が終わればじゃんけんで負けた人がランドセル持ったり、って通った道ですよね。(笑)

 個人的に笑ったのは、主人公の友達がのぼり棒に昇って、何度もすべり降りているので、変に思った友達が「おまえ何やってんの?」って聞くと、「なんかチン●つけてやると気持ちいいよ。お前達もやってみろよ」とか言うのがカワイイ。
 かと思えばお父さんに「大人になるってどういう事?」って聞いてみたり。
 学校のトイレで用を足しながら話していると、戸の向こうから別の友達の声がして、「お前うんこしてんじゃねーよ!」とか言って皆でガンガン扉叩いたりも、笑いました。あるある、みたいな。

 子供から大人の階段をのぼりかけている少年たちが、ほんのちょっとだけ(だけど確実な一歩)オトナになった、そんなお話です。
 もたいまさこが強烈でいい味だしてます。あーゆー肝っ玉母さんっていいなぁ。エンドロールであったロケ地を見たら、三島大社とかあったらから今度行ってみたいなと思います。

 印象に残った言葉は、床屋にくるオジイちゃんの、「伝統は伝説なる」かな。
 素朴で凄く良い映画なので、絶対オススメです★

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