人は、一度巡りあった人と二度と別れることはできない。

本のオビに書いてあったこの言葉の意味が知りたくて、レジへ持って行って本当に良かった。

◎誰かを本気で好きになった事がある人。
◎大切な人を喪失した事がある人。
◎懐かしい思い出がある人。

どうか一度手に取ってみてください。
大切な人と出会い、それぞれの理由で別れてたとしても、私たちは決して「二度と別れる事ができない」。

記憶の湖に沈んだ美しい記憶たちが鮮やかに蘇る、切なくて優しい物語です。

ちなみに友達6人くらいにこの本をプレゼントしていますが、「良かった!」以外の感想が返ってきた事はまだありません。(笑)
こっちは感想。クッキーでは第二章も始まりましたが、本当にどうなっちゃうの!?
10巻は章司が呟いた

「遠くになるほど 良く見えるのに
近くになるほど 見失うんだよね」

って言葉に泣きそうになりました。
恋ばかりしている夢見がちな奈々と、恋よりもバンドでの成功を夢見るナナ。
性格も育った環境も将来の夢さえ全く違うふたりの『NANA』が奇跡のような確率で出会い、互いにとってかけがえのない存在になっていきます。
ふたりのNANAにまつわるほろ苦い恋愛模様に胸が切なくなります! 登場人物の何気ない台詞がメチャクチャ重かったり、共感が持てる物が多いです。
またキャラクターが男女ともにお洒落でカッコイイ! 少女マンガでいつも上位の売り上げですが、絶対にオススメ。是非読んでみてください!
『人間顔じゃないからさ』
「…ってメールしたわけよ。幹事として、私はさ!」
 ゴクゴクとジョッキに注がれたビールをぷプハっと飲み干して、オジさんくさく、ケロロは言った。
「うんうん。それで?」
 あしは枝豆を熱心につまみながら、気のあるようなないような微妙な返事をくり返す。

 先日、ケロロがウチらの共通の友人・ポッタちゃんの為に開いたお食事会(お友達紹介会)での出来事だそうだ。
 以前ポッタちゃんの開いた合コンで彼氏をゲットしたケロロは、今度はポッタちゃんのために一肌脱いだのだ。
 話し聞くと、どうやらポッタちゃんの理想は『優雅な専業主婦』
 着物やお茶など中々多趣味の多いポッタちゃんからは、『お稽古のお金を快く捻出してくれる頼もしい旦那様候補』と言うオーダーが入ったそうだ。
「オーダー入りまぁ〜す!『お稽古のお金を快く捻出してくれる頼もしい旦那様候補』」
「ウイ!」
 っとケロロはスマスマよろしく、返事をしたのだろう。

「だから!相方と相談してあたしゃメチャクチャ探したわよ」
 ケロロはさらにピッチを早めてジョッキを追加する。
 あたしは指先に付くジョッキの水滴をナプキンで拭きながら、ちょっと体を前のめりに「うん。うん」と頷いた。
 二人のサーチエンジンで検索した結果。ピコンと一件該当。見事見つかったそうだ。どうやら会社の若社長さんで、性格も温和。生活は楽をさせてくれそうだと判断し、彼女に紹介したそうだ。
「…まぁ。30ちょいなのに髪がペタっとしていてねぇ…。でもお金持ちで性格良くて売れ残るんだから、それなりの訳はあるもんじゃんよ。まぁ気に入るかどうかは別として紹介してみたわけ」
「で? どうだったのよ」
「いや〜。どうやら好みのタイプではなかったようでムスっとしちゃってねぇ…」
「まぁねぇ〜。ポッタちゃんも期待してただろうかねぇ」
 さっきまでの勢いがちょっとだけ薄れたケロロがちょっと迷ったように言葉を続ける。
あんたさ。あれ知ってる?イヤなゴキブリを泡でで固めよう♪ってCM。あれの泡で固められてた亭主にそっくりだったのよ。」
「あ〜。その飲み会行かなくて良かったかも。あたしもその人見たらきっと『ケロロ!スプレー持ってこい!』って言っちゃうよ」
(すみません。悪気はないんですが、私ら口が悪いので…。)
 私の台詞に、ケロロは頷きたいけど頷けないと言う微妙な顔でぷぅっと膨れた。
「でもさ!オーダー的にはちゃんとあってたもん!」
「は〜。ポッタちゃんは何気に面食いだと思うよ」
「そんな! 金あって優しくてカッコイイ男がいたら、あたしが付き合うっちゅーの!」
 そりゃそうだ。
 ウンウンと力強く頷き、思わずケロロと固い握手を交わす。ナイス強欲。ナイス悪友。
「でも優しい人だって相方も言ってたし、きっと良くしてくれるんじゃないかなと思ってさ。『人間顔じゃないからさ』ってメールしたわけ。そしたらポッタから速効来たわよ、返事が!」
「ポッタちゃんは何だって?」
『人間顔じゃないのは困る!』って怒りの言葉が一言」
 あははは。と私は酔いも手伝って爆笑してしまった。
 『人間、顔じゃないからね』と言う慰めの言葉が、ポッタちゃんにしてみれば『人間顔じゃない(クスッ)』と言う風に火に油を注がれたような感じに取れたのだろう。

 何だか日本語の奥深さを改めて知った居酒屋での出来事でした。

オマケ:女は怖いって思うかも知れないけど、男の子でも合コン行って可愛い子がいないと怒り、とうとうお開きになるまで、一言もしゃべらないなんて豪傑もいるんだから、どっちもどっちですよね。
 ジャンプの三大原則「努力・友情・勝利」を見事にすっ飛ばしている気がするのは気のせいでしょうか。いいえ。気のせいではありません。
 だからこそ雑誌の中でも際立っていて「面白い」です。 本当に先の読めない展開なので、ハラハラしっぱなし!! 特にマンガを読み慣れているオトナにおススメします。
 これを読んだら「マンガって面白いんだけど、あっと言う間に読み終わっちゃうんだよね〜」なんて台詞絶対に吐けませんよ!

 そして腐女子の皆様。小畑先生の描かれる、美しいキラとエルで色々妄想してください。(笑)
 二宮知子先生の「のだめカンタービレ」10巻が発売された。
 ブラボー!と思わず叫びたくなってしまう。

 私は11時出勤。地元の駅に着くのはだいたい10時ちょい。いつもギリギリに出社するんだけど、今日は駅ビル内の本屋に駆け込み、目をギラギラさせながらお目当ての本を探す。
「のだめ!のだめ!くそー!あんたはどこに隠れているんだ!!」
 中々見つける事のできない私をあざ笑うように、モジャモジャ組曲に合わせて踊るのだめの姿が目に浮かぶ。
 あと5分で本を買って、Bダッシュで電車に飛び乗らないと月曜日から遅刻だ。

 いつも裸眼であまり周りが見えないのだが、オタクパワーでその時の私の視力は2.0近くなっただろうか。目ざとく、まだぎっちりとビニール袋に包まれて床に無造作に積んであるのだめを見つけた。
「すみません!これください!袋から出して!早く!早く」
 店員のお姉さんも焦って梱包を解いてくれる。
「こ、こちらですね」
「ふおおおお!そうです!こちらです!これで良いのです!」
 店員のお姉さんが、わざわざ一番上の本ではなく、その3冊くらい下の物を選んでくれた時、なんだかとっても幸せな気持ちになった。きっと今日は良い日ぢゃ。
 別に今袋から出した物だからバッチくはないんだけど、やっぱり一番上より2番目か3番目がいいんだよね。オタク的に。(笑)

 無事本を購入してホクホク気分で電車に飛び乗った。(間にあった)。
 そして電車の中でニヤニヤしながら本を舐めるように読んでいると、私のちょっと前に立っているOL風のお姉さんも何やら読んでニタニタ笑っている。
 その手にあるのは…。やはり。
 のだめカンタービレの最新刊。
 このお姉さんも10時ぴったりに本屋でゲットしたのかしら? などと思うと何だか親近感が沸いてくる。久石譲のコンサートでのだめを読んでる人を見た時と同じ親近感だ。
 また今度、この人が私と同じ本を読んでいたらお茶にでも誘ってみようかなと…ちょっと本気で思った朝の通勤風景でございました。

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